恒常性(ホメオスタシス)

あなたの身体は、あなたが意識していないところで、毎秒のように“奇跡”を起こしている。体温はほぼ36〜37℃に保たれ、血糖値は一定の範囲に収まり、血圧は必要に応じて調整され、体内の水分量も塩分濃度も絶妙なバランスで維持されている。これらをすべて自動でやっている仕組みが、恒常性(ホメオスタシス)だ。生命は、外の環境がどれだけ変わっても、内側の環境を一定に保つことで生き延びてきた。恒常性は、生命の“守護神”のような存在だ。

この仕組みの面白さは、身体が「変化し続けることで安定を保っている」という逆説にある。たとえば、暑いときに汗をかくのは、体温を下げるための反応だし、寒いときに震えるのは、筋肉を動かして熱を作るための反応だ。血糖値が下がれば肝臓が糖を放出し、上がればインスリンが働いて下げる。つまり、身体は“常に変化し続けることで、一定を保っている”。安定とは静止ではなく、絶え間ない調整の結果だ。

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