キャラクターとは、文章の中に存在する“人間そのもの”だ。どれだけ論理的に整った文章でも、キャラクターがいないと読者は心を動かされない。逆に、キャラクターが立っている文章は、それだけで読者を引きつける。人は情報ではなく、人に惹かれる。キャラクターは、文章に“顔”を与える技術だ。
キャラクターの面白さは、読者がその人物に感情移入し始める瞬間にある。たとえば「彼は真面目だった」では何も起きないが、「彼は会議の5分前に必ずコーヒーを2回すすってから席に着くタイプだった」と書けば、読者はその人物を“知った気”になる。キャラクターは、性格ではなく“癖”で立ち上がる。癖があると、読者はその人物を好きになったり、嫌いになったり、気になったりする。そこに物語が生まれる。

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